- 十字軍
- じゅうじぐん【十字軍】(1)〔Crusades〕〔従軍者が十字の記章をつけたことからの名〕一一世紀末から一三世紀にかけて, ヨーロッパのキリスト教徒が結成した遠征軍。 聖地エルサレムをイスラム教徒から奪還することを目的としたが, 封建社会の隆盛による対外発展の機運が背景となる。 1095年のクレルモンの公会議においてウルバヌス二世が提唱, 翌年を第一回とし, 遠征は数回にわたった。 当初の目的は達成されなかったが, その影響は大きく, 教皇権の失墜と騎士の没落, イタリア諸都市の興隆や市民階級の成長, 東方文化の移入などがもたらされた。(2)広義には, 中世キリスト教徒が行なった, 地中海諸地域をイスラム勢力から解放する戦いやアルビ派(カタリ派)の大虐殺と制圧, 巡礼団による自発的遠征をもいう。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.